眼圧測定
眼圧計
眼圧のしくみ:眼圧には房水の循環が最も大切である。
(田中直彦、所 敬:現代の眼科学、金原出版,1990)眼球の構造
(角膜と虹彩の間の前房の部分を隅角という)
1.緑内障とは
緑内障という病気は、眼圧(眼球の圧力)が正常値を超えて上昇し、機能的、器質的な視覚障害(視力低下、視野欠損など)を起こした状態です。
2.眼圧とは
眼球は,強い被膜(角膜,強膜)に、房水、水晶体,硝子体、網膜、ぶどう膜などが包まれており、それらの容量によって一定の圧が形成されます。 この圧を眼圧といいます。眼圧の形成にはいろんな因子が関係しますが、最も重要なものは房水の循環(産生と流出)です。
3.正常眼圧
正常眼圧は10~21mmHgで、22mmHg以上の場合を緑内障といいます。
4.緑内障とは
緑内障とは眼圧が上昇した状態をいいます。本症の頻度は、全人口の0.5~1.0%といわれており、加齢と共に増加し、40歳以上では3.5%とされています。 緑内障という病気は、眼圧が上昇し、視神経乳頭の陥凹・萎縮、視野欠損、視力低下、失明を起こす病気です。
5.緑内障の分類
- 原発性緑内障
- 原発開放隅角緑内障
- 原発閉塞隅角緑内障
- 乳児緑内障
- 続発性緑内障
- 血管新生緑内障:糖尿病性網膜症に合併する。
- ステロイド緑内障
〔註〕隅角とは、角膜と虹彩の間の前房部分です(右図)。