日々のことなど 2001年2月


2001年2月25日 ほとんどパニックに近い仕事のなか、やまれぬ事情があり奈良へ出向く。

           

 佐保川沿いに、女子大があります。校内にある建物は、重要文化財の表示がされていました。さすがは奈良ですね。女子師範の時代の建物です。
 佐保川は、万葉集には、蛙(かじか)鳴くとある清流だったようですが、今やいすこも同じ薄汚れた川になっています。

 大学からまっすぐ東に向かうと、大仏殿の裏側に出ます。そこを北に向かうと正倉院があります。更にその北のはずれに、少し上ると、知足院という東大寺の塔中があります。この時期、このあたりには、全く人影を感じさせません。

            

  山門です。これをくぐると本堂があります。右手には庫裏があるのですが、玄関先には、ご用の方は××へ連絡してくれと書いた張り紙があって、ここでは住んでいないのですね。庭には、鹿の糞だけが転がっていました。

                            

 山門から続く塀の一部です。「さんもんの くずれているに あしびかな」と、堀辰雄の大和路のなかに、あったような気が。こんな景観が、私は好きです。もっとも、当事者にとっては、余り嬉しくは無いのでしょうが。

 三月堂では、不空羂索観音と1時間あまり対話していました。観光客が少ない時期だったから、ゆっくりした時間を過ごせました。



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