オペラディスクの紹介



 
最近聞いておもしろかったディスク

ビゼー:歌劇<カルメン>      
ペーター・マーク指揮 フェニーチェ歌劇場o.同cho 
フィオレンツ・コソット(カルメン)、マリオ・デル・モナコ(ホセ)、レナート・ブルゾン(エスカミーリョ)、マリア・キアーラ(ミカエラ)、他             mondo musica  FMOF 10031 
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 フランスオペラをイタオペ流でがんがん歌いまくっているすごいディスクだ。モナコのうたいには圧倒される。さすが我らがモナコ。...え!指揮がマーク。うそー!モーツァルトやメンデルスゾーンをやってる人とは思えないくらい熱が入っている。ほんと。71年のライブなので音は少し悪いかな。カットもあるようだ。かわりにバレーがはいっている。カスタネットの音が響きすぎるか。でもとにかくおもろい。 

                                              98.5.10



 
少し注目して欲しい作曲家 PART1

パチーニ:歌劇<マリア・チューダー>
ダヴィッド・パリー指揮 イングリシュ・シンフォニー・オーケストラ   
ペネローペ・ウォーカー(マリア・チューダー)、リッカルド・フェニモーレ(ケイト・レーヴィス)、他 
                   イタリア・オペラ・パリティーズ  LO7714−15 
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ジョバンニ・パチーニ(1796−1867)は、イタリアオペラにおいて、ロッシーニからベッリーニ、ドニゼッティに至る流れの中の重要な作曲家。オペラは80以上で、他に表題交響曲や室内楽もあるが、ほとんど聞かれない。ドニゼッティがパリへ去った跡のミラノで活躍。 
 この2曲を聴いた感じでは、これはと言う場は無いが、音楽の流れが耳に心地よかった。どのみち、イタリア語が解るわけもないので、聞き流すにはもってこいだ。                                                                                                                             

パチーニ:歌劇<サフォー>
フランコ・カプアーナ指揮 ナポリ・サンカルロ歌劇場o.同cho. 
レイヤ・ジェンサー(サッフォー)、ルイス・キリコ(アルカンドロ)、ティト・デル・ビアンコ(ファオーネ)、フランカ・マティウッチ(クリメーネ)他         アルカディア CDHP541.2 
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 <サッフォー>と言うタイトルのオペラが何曲かある。 
 グノー:サッフォー伝説に基づく、オジェのフランス語台本による、3幕オペラ。 
 パチーニ:サッフォー伝説に基づく、カンマラーノのイタリア語台本による、3幕オペラ。 
 マスネ:ドーデの小説に基づくカンとベルネードの台本による、5幕オペラ 
 

                                              98.12.20



 
初めて熱いモーツァルトに出会った
  
モーツァルト:ドン・ジョバニ       
ワルター指揮 メトロポリタン歌劇場o.同cho.
エッツィオ・ピンツァ(ジョバンニ)、ローゼ・バンプトン(ドンア・アンナ)、アレクサンダー・キプニス
(レポレロ)、ヤルミラ・ノヴォトナ(エルヴィーラ)他         NAXOS
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モーツァルトのオペラはそれなりに聴いてきたけれど、感動したっていう記憶がない。と、叔父貴と
話していたら、モーツァルトがそのように作曲したのだから、貴族の社交場のBGMだから、耳に残らないのが当然だという話だった。うそか誠かは知らない。けれども、この録音は、あたかもワーグナーを聴いているように、ぐっと引き込まれる。序曲からして、すごい度迫力で、速めのテンポで、ぐいぐいと押して行き、聞き出したら一気に2時間半が経過してしまう。同じく、フラグスタート、キプニスで<フィデリオ>も出ているが、こちらも熱演である。ただし音質は悪いです。

 
グスタフ三世
       
ナウマン:グスタフ・ヴァーサ 
Philip Brunelle(cond)  O&Ch of the Swedish Opera
Anders Andersson(Gustaf Wasa),Nicolae Gedda(Chrijern 2),etc
                                                                             Virgin   
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読みに自信がないので、演奏者は英語表記のままにしました。敵役は、ニコライ・ゲッダです。
このオペラの台本のアウトラインはグスタフ三世自身が書いています。グスタフ三世は、ヴェルディ
の<仮面舞踏会>のもとになったスウェーデン王です。芸術に対して理解があり、その治世は、
「グスタビアン時代」と呼ばれました。王は、ヴァーサを尊敬していたのです。
グスタフ・ヴァーサは、カルマル同盟(デンマーク王クリスチャン二世が盟主)に対して反乱を起こし、スウェーデンを再独立させた人で、後にスウェーデン王になります。オペラはこのあたりの状況を仕立てています。1520年あたりの歴史です。
作曲者のナウマン(1741−1801)は、イタリアで成功した後、ドレスデン宮廷に仕え、ストックホルムやコペンハーゲンに客演しました。当時のストックホルムには、クラウスが仕えており、相まみえたはず?
この曲を聴いた感じでは、所々にヘンデルを思わせるような響きがあり、ハイドンよりも若いにも関わらす、古めかしいスタイルのように思えました。初演は1786年ストックホルムで、スウェーデン語で歌っていると思います。                                 01.11.8

 
バッハ家のオペラ

ヨハン・クリスチャン・バッハ:
ゴールのアマディス        
Helmuth Rilling(cond)  Gachinger Kantorei StuttogartBach-Collegium Stuttgart
Ulrich Sonntag,Elfie Hobath,Ibolya Verebics,James Wagner,Wolfgang Schone
                                            hanssler 
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− バッハ家にも、オペラがあるのです。大バッハの末っ子のクリスチャンは、家風(?)と違った道を歩みました。親兄弟がドイツで活躍しのに比べて、国外で、イタリアやロンドンで成功したのです。作風もバロックではなく、初期の古典派を発展させたひとりです。少年時代のモーツァルトにも、多大な影響を与えました。交響曲をはじめとする器楽曲もたくさん書いていますが、やはり本領はオペラでしょう。
オラトリオやカンタータも作曲しているし、イタリア時代には教会音楽も作っています。
このオペラは、晩年の作品で、ロンドンではなく、1779年にパリで初演されました。グランドオペラのご先祖様賀茂知れない?モーツァルトのような、といよりも、モーツァルトよりもさらに聞き易い感じです。台本の内容の方がわからないので、そちらの評価はできませんが。軽く流せるって感じです。
同じタイトルのオペラを、ヘンデルも書いています。1715年の作品です。バッハとは60年以上も隔たりがあります。
リリングは、バッハだけかと思っていたら、このヘンスラーのカタログを見てもいろいろと頑張っているようで、楽しみです。                              01.11.15   

 
Wagnermania
                                      Historyからの20枚組。                                                                                                             1.さまよえるオランダ人(ハイライト) 1944
   ホッター、ウルスレアク、クラウス指揮バイエルン国立歌劇場 
2.トリスタンとイゾルデ 1943
   メルヒオール、トラウベル、キプニス、ラインスドルフ指揮メトロポリタン歌劇場
3.マイスタージンガー   1937(ザルツブルク)
   ニッセン、ノールト、ライニング、トスカニーニ指揮ウィーン国立歌劇場
4.パルシファル 1951
   ロンドン、ウェーバー、ヴィントガッセン、メードル、ウーデ、クナッパーツブッシュ指揮バイロイト祝祭
5.タンホイザー(ハイライト) 1937
   クラウス、アイペルレ、シュミット・ヴァルター、カレン、レオンハルト指揮シュトゥットガルト国立放送
6.ローエングリン 1940
   レスバーク、トルボルク、メルヒオール、ラインスドルフ指揮メトロポリタン歌劇場
7.ワルキューレ第1幕 1935
   レーマン、メルヒオール、リスト、ワルター指揮ウィーンフィルハーモニー
8.リングからの抜粋
   フルトヴェングラーなど
9.管弦楽曲集
   ワルター、フルトヴェングラーなど
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これで5000円ほど。冗談みたいな値段である。いずれをとっても、音の良し悪しに関係なく貴重な録音。
1は、ACANTAで全曲が出ている。若き日のホッターのオランダ人は聞きもの、クラウスの指揮もきりりと引き締まって、私は好きです。
2と6はラインスドルフのメトの録音。同じくNAXOSからはワルキューレが出ている。メルヒオールを聴くことができて感激しました。
3は、1937年のザルツブルクでのライブで、この時の録音には魔笛、ファルスタッフ、ワルターの指揮でフィガロとドンジョバンニの5種類があります。音の状態はいちばん悪い。
4のパルシファルは、TELDECから出ていた。クナのパルシファルは数種類存在します。
7のワルターは、1幕のみなのだがすばらしく熱い演奏です。 
音が気にならない人には、ぜひお奨めしたいBOXです。   02.02.08 

 
やっと聴くことができました

ヴォルフ=フェラーリ:
マドンナの首飾り(聖母の宝石)
Aiberto Erede(cond),BBC Symphny Orchestra
Pauline Tinsley(Maliella),Andre Turp(Gennaro),Peter Glossop(Rafale),etc
                                                          Bella Voce (1976)
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なぜか、この曲の超有名な間奏曲が、我が家には無いのです。どうせ手に入れるのならオペラ全曲でと思ってずっと探していたのだが、探し当てることができなかった。ADSLになって、HMVの検索が容易になった結果、やっと入手できました。
ヴォルフ=フェラーリは、10曲以上のオペラを書いているが、聴くことができるのは数種類。あまり上演されていないのでしょう。喜劇ばかり作曲した中で、唯一のオペラセリア。ロマンチックなメロディと美しい管弦楽法が彼の売り物だが、ドラマチックでないから、長時間聞いていると、飽きが来ないでもない。ワーグナーやヴェルディを聴いていると、ピリッとしたところが無いのがつらい。
あらすじは、思いを寄せるマリエラから、聖母像の首飾りの宝石をを持ってくれば結婚すると言われたジェナロは、盗んだが露見し、罪を悔いて海に身を投げる。
ジャケットはまったくさえないモノトーンで、あらすじと演奏者の紹介だけで、歌詞は付いていない。バジェットプライス。     02.04.28

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