2006年1月24日 徳島新聞記事より
徳島杉で新木造住宅開発へ
伝統工法でTSウッドハウスなど
徳島県内の林業五社でつくるTSウッドハウス協同組合が、県立森林林業研究所(徳島市)、京都大学生存圏研究所(京都府宇治市)と共同で、徳島杉による新たな木造住宅の開発に取り組んでいる。伝統工法を標準、組織化し、接着剤や金属くぎを使わない自然に優しい家づくりを確立するのが狙い。これまでの研究成果を基に、近く京都府内に試験住宅を建築。建築コストなどを検証した上で普及を目指す。

 試験住宅は木造二階建て延べ約百平方メートルで、京都大学生存圏研究所敷地内に建築する。着工は三月。試験では、建築にかかるコストのほか、柱に力を加えて想定される南海地震などの大地震に耐えうるかどうかをチェック。防音や湿度調整などの居住環境、耐シロアリ性も長期間かけて調べる。

 葉枯らし乾燥(天然乾燥)させた樹齢六十年以上の徳島杉を使い、伝統的なほぞや込み栓による工法を活用。柱を、一般的な一〇・五センチ角や一二センチ角よりも太い一五センチ角とすることで接合部のほぞの厚みや長さを広げ、補強金具などを使わないようにした。くぎには竹や杉の圧縮材を使う。シロアリを防ぐため、抗菌性などに優れた徳島杉の黒心材を一部に取り入れる。

 TSウッドハウスなどは、国の「先端技術を活用した農林水産研究高度化事業」の採択を受けて二〇〇三年度から共同研究を推進。TSウッドや県が取り組んできた木材強度や乾燥技術の試験成果を生かしつつ、接合部の位置や大きさなどの実験を重ねた。また建築を合理化するため、土壁を既製のパネル(六十センチ四方)にして組み合わせる工法も考案した。

 TSウッドは「現代工法の利点も取り入れながら、地域木材を有効に活用してきた伝統的な大工技術を今に生かしていきたい」としている。
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