徳島すぎの話C safety

構造材以外での使用方法

新築やリフォームをする際に、柱や梁などの構造材はもちろん、それ以外でも徳島すぎを使うことができます。
化粧材として外壁や内部の壁や天井の表面に貼ったり、フローリング材として用いたり、また、壁と一体となった収納ユニット(造り付け家具)などを徳島すぎでつくることもできます。
強度性能に優れた徳島すぎなら、建材として安心して使用できます。



 2003年(平成15年)11月、海部町で大規模な倒壊実験が行われました。この地域でよくみられる民家です。棟札(むなふだ)には1935(昭和10)年築と記されていました。つまり46年の南海大地震や61年の第二室戸台風に耐えたことになります。
 この民家の構造材などには杉が用いられ、風雨を避ける工夫が至るところにみられました。風の吹き上げや雨の侵入を防ぐために甍(いらか)建てと呼ばれる工法が採用され、小屋組(こやぐみ)は、一本ものの丸太を格子状に二重三重に組み、頑丈に造っていました。
 実験はTSウッドハウスが主催し、森林林業研究所のほか、秋田県立大学木材高度加工研究所、金沢工業大学、京都大学防災研究所など参加しました。柱に力をかけ変型をみる加力試験から、振動測定、クレーンによる倒壊実験まで行われるのは珍しく、建築士ら多くの人が集まりました。
 4日間にわたる実験から、民家は高い変型性能、すなわち粘り強さを持っていること、土壁が建物の強度にかなり貢献していること、小屋組の強固な造りが建物のねじれを抑えていることなどが分かりました。こうした伝統建築の粘り強さは最近、限界耐力計算という設計法できちんと評価できるようになってきています。
 また、この民家は70年近くたっても大きな損傷はみられず、腐りやシロアリ被害もほとんどありませんでした。用いられた杉材はおそらく近くの山から切り出したものです。杉を知り尽くした大工が丁寧に材を刻み、地元の竹と土で壁を塗ったこの民家の耐久性は、現代住宅をしのいでいます。倒壊実験で天寿を全うした民家が家づくりの基本を語りかけてくれるようです。
 ところで、今でこそ杉材は、梁(はり)や桁(けた)など木造住宅の構造材として販売されていますが、昭和50年代までの杉の評価は低いものでした。それは長さ40aほどの小さな材料の強度が建築基準で採用されていたからです。
 そこで84年、TSの林業家らが、4b材の「徳島すぎ」梁材124本をトラックで国林業試験場に持ち込み破壊実験をしたところ、予想以上に高い強度値を示しました。それを契機に全国で実大材での試験が行われ始め、そうしたデータの蓄積から杉が正当な評価を得たのです。
 「徳島すぎ」の強度試験のきっかけは県南の民家における杉材の使い方でした。今回の民家倒壊実験も、地域材や大工技術の再評価に結び付くものと考えています。


土壁を取り除き実験開始。
横から引っ張りました。


倒れるまで引っ張りました。

柱などが途中で折れるような 大きな 損傷はありませんでした
徳島すぎの話@climate Ahistory Bgood point
TS WoodHouse