岩と泉と岩泉線

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朝の宮古駅

 夜、宮古。「無礼講」でうまい刺身(鯨が絶品だ!)を食べ、ほろ酔い気分で時刻表を開く。岩泉線も山田線も乗っておきたいのだが…どっちも本数が少なすぎる。始発の岩泉線に乗るのは決定として、折り返して往復乗ると山田線で盛岡に出てあーでこーで…竜泉洞見学の時間が随分少なくなるのか…考えた末、岩泉線往復はあきらめ、岩泉から竜泉洞へ、さらにバスで盛岡に行き、山田線で宮古に戻ることにした。鉄道よりも観光を優先するなんて今まであまりなかったのだが、ちょっと年とってきたのかなぁと思ったり思わなかったり。岩泉からのバス接続がなさそうだが、行けば何とかなるだろう、と気楽に構えることにする。

 

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駅はあるけど…まわりに何もないぞ?

 岩泉線、すごいところを走ってるなぁ。前を見ても森と線路しか見えないし、駅に着いても森しか見えない。駅に道がつながっているかどうかさえ怪しい気がする。個人的にはこういう線路は好きだが、どうして廃止にならないのかちょっと不思議だ。たまに車窓に人影が見えたと思ったら、こちらに向かってカメラを構えていたりする。どう考えても地元の人じゃないな(笑)

 呆気にとられているうちに岩泉が近づいてきた。乗客が少なくても、車掌はきちんと乗り換えの案内をする。「竜泉洞方面にお越しのお客様は7:59発、駅前バス乗り場に…」うむ。時刻表に載ってないバスの便があるのはよくあること。勝利を確信し、岩泉駅に降りた。

 5分ほどしか時間がないので、急いで下車印を押してもらう。と、押された印は「岩泉」ではなくて「岩泉駅前」。一日3本の駅に駅員がいるなんて変だと思ったら、バスの業務が主であるらしかった。さらに急いで駅の写真を撮ってあと数分、バスを待つ…

 

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岩泉駅。駅舎は立派だが、中はがらんとしている…

 妙だ。発車の時間になってもバス停にバスが来ない。乗り場を間違えたか? ちょうど先ほどの車掌が通りかかったので聞いてみる。「あれ?いつもはバスが待ってるんですけどね〜」と言いつつ時刻表をチェックしていた彼は突然「あぁっ!休日(お盆含む)運休になっている!」と叫んだ。なんてこった、やはり接続バスはなかったのか。車掌も駅員も、随分謝ってくれたり、「この観光シーズンに、列車に接続するバスをなくすなんて何を考えているんだ」と憤慨してくれたりしたのだが、乗り換え客が私一人しかいない現状では、なくすのは当然の措置かという気がする。わざわざタクシーを呼んでくれもしたので、全然怒る気はしなかった。しかし花巻に続きまたもタクシー移動。ちょっと敗北感。運転手のおばさんが楽しい人だったのが救い。

 

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竜泉洞入ってすぐの長命の淵。
写真ではわかりにくいが、まず水の美しさに感動できる。

 竜泉洞の中はひんやり…というか、寒い! 長袖を着ていたのだが、それでも寒かった。洞内は14℃。Tシャツ姿で入っている人もいたが、絶対風邪引くぞ。

 水の美しさは、話には聞いていたが、すばらしい。ものすごく透明で、青く光っている。暗くて、写真には綺麗に写ってなかったのが残念至極。第一地底湖は水深35mだそうだが、底の方まではっきり見えているので深そうに見えない。ところで、透明度が41.5mとのことだが、水深が35mしかないのにどうやって測ったんだろう?

 

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竜の淵

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第一地底湖。
水深35m、底まで光が届かなかったので、真っ暗…

 

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亀岩。まさに亀のよう。

 湖が見応え十分だったのに比べると、鍾乳石はいまいちおもしろいものが少なかった。かなり水に削られてしまったのだろう。石に関しては、道路を挟んで反対側にある竜泉新洞の方がおもしろかった。しかし残念ながらそちらは撮影禁止(竜泉洞の方は禁止とは書いてなかったと思うけど、もしかしたらほんとはダメだったのかも?)。

 洞を出ると、雨がかなり強くなっていた。時間を見ると9時過ぎ。ゆっくり見学するつもりだったが、寒さのせいでちょっと急ぎ足になってしまったらしい。しかしこれなら9:13盛岡行きのバスに間に合う。今後の行程が随分楽になるな。

 峠越えの風景を楽しみたかったが、バスはちょっと苦手なので眠って移動することにする。早坂高原での休憩時に一度目が覚めたが、霧が深かったので寝ていて正解だったろう。

 

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快速リアス。
盛岡の山田線ホームは、駅のはずれで何となく寂しい。

 盛岡でじゃじゃ麺で腹ごしらえをし、快速「リアス」に乗車。山田線の下り大志田〜平津戸間は、この日5本、うち3本が快速で区界にしか止まらない。残りのうち1本も大志田は通過。部分的には岩泉線よりひどいローカル線といえる。乗ってみると、確かに大志田のあたりは山の中を突っ切るだけの路線であった。さすが猿を乗せる…いや、猿は乗せないことになっているか(笑)。まあ、これでは乗降はほとんどないだろうな。ただ山田線は岩泉線と違って盛岡と宮古を結んでいるので、「リアス」の乗客はそれなりにあった。割と景色のいい路線だし、もう少し開発のしようもあると思うのだが…

 

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三王岩。
Discover Japan の立て札が… 

 当初の予定よりも早めに宮古に着いたので、昔、社会の教科書に載っていた防潮堤を見に行こうと、田老町に足を延ばす。防潮堤はかなり大きく、物々しく町を取り囲んでいたが、防潮堤の外側にも家が建ち並んでいるのを見て首を傾げた。ん〜、防潮堤の外側は地価が安いのかな、などとつい余計なことを考えてしまう。

 町はずれの岬に三王岩というのがあるのを知り、せっかくだから雨の中を見に行った。少し海が荒れていて、潮の音がよく響く。岩の景観もよかったが、何気なく立てられたDiscover Japanの立て札がちょっとうれしかった。

 宮古2日目の夕食は「魚元」の花月丼。これまた絶品で、海産物が苦手なはずなのに2晩たっぷり堪能してしまった。魚介類を食べにもう一度宮古に来たいと思うくらいだった。岩泉線も山田線も結局中途半端にしか乗っていないし、是非とも再訪の機会を作らねば。

 


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